推し活×お金

推し活は​月いくら?​年間平均・​中央値と、​自分の​予算の​考え方​【2026年版】

ほかのファンは、推し活に月いくら使っているのだろう。SNSで遠征や購入品を見ると気になりますが、調査の「年間平均」を12で割った金額と、毎月の実際の支出は同じではありません。

推し活の支出を家計簿で確認するイメージ

ここでは、CDGとOshicocoが2026年1月に公表した調査をもとに、平均と中央値、年間額と月額の違いを整理します。自分の予算を考えるときは、平均へ近づけることより、必要な支払いと参加したい予定を確かめることが大切です。

年間平均は209,716円、中央値は4万円

第3回推し活実態アンケート調査で公表された年間出費の平均は209,716円、中央値は4万円でした。調査は2026年1月15〜22日、日本在住の15〜69歳23,125人を対象に実施され、集計値は人口推計に基づいて性年代別に補正されています。年間出費の図が示している期間は、2025年1〜12月です。両社による公式発表

指標公表された年間額年間額を12で割った参考値
平均209,716円約17,476円
中央値40,000円約3,333円

右の列は、このページで計算した参考値です。特に「年間中央値の4万円÷12」は、月々の支出を並べ直して求めた中央値ではありません。「毎月3,333円を使う人が真ん中」と読むことはできません。

また、調査の23,125人は、推し活をしているかを尋ねた全体の回答人数です。全員が推し活の支出をしている人だと受け取らず、調査全体の対象と、支出の集計範囲を区別して読みます。

平均は、高額な支出の影響を受ける

平均は、合計額を人数で割った値です。中央値は、金額の小さい順に並べた中央の値です。どちらも役に立ちますが、表しているものが違います。

たとえば、5人の年間支出が1万円、2万円、4万円、5万円、100万円なら、平均は22万4,000円、中央値は4万円です。最後の100万円を8万円に変えると、平均は4万円になりますが、中央値は4万円のままです。これは仕組みを説明する架空の例で、調査の回答データではありません。

CDGとOshicocoの公式図。推し活の年間出費を金額順に示し、中央値4万円と、高額支出まで広がる分布を表示
画像引用:CDG・Oshicoco/推し活総研「第3回推し活実態アンケート調査」。年間出費の分布を示した原図です。

公式の分布図も、支出額に幅があることを示しています。平均を「普通のファンが使うべき額」にすることも、中央値より多ければ必ず使い過ぎと判断することもできません。必要な生活費や収入、参加したい内容が違うためです。

図解年間の調査結果から、言えることと言えないこと

数字が示していること

  • 公表された集計範囲での年間出費の平均と中央値
  • 支出額に幅があり、同じ金額ではないこと
  • 平均と中央値では、金額の捉え方が違うこと

そのまま決められないこと

  • 毎月の支出の中央値や、誰もが使う標準額
  • 自分の家計で安全に使える予算
  • 一つのイベントや商品に使える上限

右列を知るには、月ごとのデータや自分の支払予定など、別の情報が必要です。

年間6万円でも、毎月5,000円を使うとは限らない

年間支出を12で割ると、計画を考える参考にはなります。ただ、遠征や年会費、周年の買い物がある人は、実際の支払いが特定の月へ集中する場合があります。

たとえば、11カ月は月2,000円、残る1カ月だけ38,000円を使えば、年間の合計は6万円です。毎月5,000円を12回使う場合も、同じ年6万円です。年間合計と、そのお金が必要になる時期は分けて見る必要があります。

図解同じ年間6万円でも、支払う月は違う

月によって変わる例

  • 11カ月は、それぞれ2,000円
  • 残る1カ月は、38,000円
  • 年間合計は60,000円

毎月同じ額を使う例

  • 毎月5,000円を12カ月
  • 年間合計は60,000円
  • 左の例とは、月ごとに必要な残高が違う

いずれも架空の計算例です。平均月額が同じでも、実際の支払いの時期や負担は同じとは限りません。

次の予定を考えるなら、公演日だけでなく、当選後の入金、宿泊の決済、商品の発送時決済、カードの引落日までカレンダーに入れてみます。積立をする場合も、必要になる日までに用意できるかを確かめます。推し活貯金 では、目標と支払日から逆算する例を扱っています。

別の調査と比べる前に、対象と支出の範囲を確かめる

「推しがいる人」と「推し活をしていると答えた人」、「特定のジャンルでお金を使った人」は、同じ集団とは限りません。対象年齢や地域、回答者の集め方が違えば、同じ質問でも結果が変わる場合があります。

金額の範囲も確認します。チケットや作品の購入だけを数えるのか、交通・宿泊、飲食、収納用品なども含むのか。一人当たり、一回当たり、一世帯当たりの違いや、過去1カ月、暦年、過去12カ月の違いも、確かめずに比べないようにします。

たとえば「遠征1回の平均」と「推し活全体の月平均」を並べても、どちらの調査の人が多く使っているかは判断できません。推しの対象、出かける頻度、含まれる費用が違うためです。見出しの大きな数字だけでなく、調査名、実施時期、対象、質問や集計の条件を一緒に見ます。

市場規模の推計と個人の支出も、別の数字です。市場全体が大きくなったからといって、自分も予算を増やす必要はありません。市場データの読み方は推し活の市場規模 にまとめています。

自分の月予算は、必要費と支払予定から考える

自分が今月使える額を知りたいときは、他人の平均よりも、自分の収入とすでに必要な支払いが出発点になります。家賃、食費、学費、医療費などの必要費、返済やカードの引落予定、生活上の備えに残す額を確かめます。

J-FLECの教材でも、家計簿に使った金額を記録することで、使い方の特徴が分かることを説明しています。紙やアプリなど、自分が確認しやすい方法を選び、まず自分の支出を把握する材料にできます。

J-FLEC「家計管理の必要性と家計簿」

支出を並べるときは、商品だけでなく送料・手数料、交通・宿泊も加えます。フリマで売れたら入る予定のお金や、抽選の結果によって使わずに済むかもしれないお金を、最初から使えるお金に数えないようにします。予約内容と引落予定を分ける方法は推し活家計簿 で紹介しています。

「今月は買い物を見送る」「配信を選ぶ」「次の遠征のために残す」といった選択もできます。支出の少なさを、推しへの関心が薄いことと結び付けなくて大丈夫です。学生や収入が変動する時期の考え方は学生の推し活とお金 も参考になります。

研究所メモ|平均額を、商品の購入予算に置き換えない

企業が年間支出の平均や中央値を読むときも、ファンがその全額を自社の商品へ使えると考えることはできません。ほかの作品や公演、交通・宿泊などに配分している可能性があるためです。同じ年間額でも、支払う時期が違う点にも注意が必要です。

商品企画では、価格だけでなく、送料や手数料を含む総額、販売期間、決済時期、購入点数の条件を伝えます。複数の商品や公演を近い時期に出すなら、ファンが予定を並べて検討できる情報があるかを確かめたいところです。調査の平均を購入の目標にせず、予算に合う参加方法を選べる案内へつなげます。

よくある質問

推し活の月平均は、いくらですか?

紹介した調査の年間平均209,716円を12で割ると約17,476円ですが、これはこのページで計算した参考値です。毎月の支出を直接調べた結果ではありません。支払いが集中する月もあるため、実際の支払予定と分けて考えます。

年間中央値4万円を12で割ると、月の中央値になりますか?

なりません。約3,333円という値は年間中央値を12で割った参考値で、月ごとの支出を並べ直して求めた中央値ではありません。月の中央値を知るには、月ごとの支出データが必要です。

平均や中央値を、使ってよい予算にしてもよいですか?

自分の家計の上限を示すものではありません。必要費、すでに決まった支払い、生活の備えを残し、その後の範囲で予定を考えます。調査の金額へ近づける必要はありません。

調査ごとに支出額が違うのはなぜですか?

対象者や年齢、地域、尋ねた期間、チケット以外に交通・宿泊等も含めるかなどが異なる場合があります。一人・一回・一世帯のどの単位かも確認し、同じ条件の数字として安易に比べないようにします。