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ミャクミャクSNS流行語大賞に​450万件投稿/ホロライブ運営カバー、​株価が​最高値の​半分に​【週刊推し活ニュース 2025年12月5日号】

2025年11月28日〜12月4日の1週間から、企業の推し活マーケティング・ファンビジネスの注目ニュースをお届けします。

今週のハイライト

今週のキーワードは、ファンとの関係が、企業の数字に直結した一週間でした。

VTuber事務所を運営するカバーは、人気タレント「天音かなた」さんの卒業発表を受けて株価が今年の最高値3,420円から1,504円まで急落。決算でも過去に生産した商品の在庫評価減5億5,000万円を計上し、営業利益は前年同期比20.9%減となりました。ファン一人ひとりの感情の動きが、そのまま株価や決算の数字に跳ね返っています。

一方で、企業がファンとの接点に本気で投資する動きも目立ちました。ソニーはAWSと組んでエンタテインメント横断のAIエージェント基盤づくりに着手し、大阪・関西万博のミャクミャクは閉幕後もSNS投稿450万件を集めてSNS流行語大賞を受賞。メルカリは家庭に眠る「かくれ資産」約10兆円を掘り起こすイベントを開催しました。

テック大手が、ファン体験の基盤にAIとXRを持ち込んだ

ソニー×AWS — AIエージェント基盤で、エンタテインメント横断のファン体験を強化

ソニーグループが12月3日、Amazon Web Services(AWS)のAIエージェント構築・運用基盤「Amazon Bedrock AgentCore」を活用し、社内業務の効率化とファン体験向上を両立するエンゲージメント・プラットフォームの構築に取り組んでいると発表しました。グループ全社員に生成AIとAIエージェントサービスへのアクセスを提供し、コンテンツ制作や問い合わせ対応、不正行為の検出などの業務を支援します。ゲーム・音楽・映画・アニメなど事業全体を横断し、共通の興味を持つファン同士をつなぎ、クリエイターにはユーザー動向の分析結果を提供する仕組みを目指すとしています。ソニーグループ執行役CODの小寺剛氏は「エンタテインメント業界の未来を形作るための大きな一歩」と述べています(インサイド、Game*Spark)。

本プラットフォームは、ゲーム・音楽・映画・アニメの各事業が個別に持っていたファンデータを横断させる狙いがあります。

研究所メモ: ソニーが目指すのは、事業ごとに分断されていたファンの興味関心を横断で束ねることです。単独IPのファンとして囲い込むのではなく、グループ内の別事業へ橋渡しできれば、1人のファンから生まれる売上の総量は変わります。自社に複数のIP・ブランドを抱える企業ほど、この横断発想は参考になります。

STYLYとpalan — 経営統合で、WebARからXR施設まで一括提供へ

日本のXRスタートアップ、STYLYとpalanが11月28日、経営統合に合意したと発表しました。STYLYがpalanの全株式を取得し、2026年度内の統合とブランド統一を目指します。STYLYは空間レイヤープラットフォーム「STYLY」を提供し、都市空間を活用したXR体験を展開。palanはノーコードのWebAR作成サービス「palanAR」や「AR Maps」を提供し、地方自治体やエンタメ、プロモーション業界向けにARサービスを展開してきました。統合後は、ブラウザで手軽に使えるWebARから、AIを組み合わせたスマートグラス向け体験、位置情報を使った施設向けコンテンツまで、幅広いXRソリューションを一括提供する体制を整えるとしています(Mogura VR)。

研究所メモ: WebARという「誰でも今すぐ試せる入口」と、施設型のXR体験という「じっくり没入できる出口」を1社で持つ意味は大きいところです。まず手軽なARで反応を見て、良ければ本格的な体験施設へ誘導する、という段階設計の相手が1社で揃うことになります。ファン向け施策の実験から本番までを外注先1社に任せられる体制は、発注側の負担も減らします。

ホロライブ運営のカバーが、卒業ショックを決算と株価で受け止めた

カバー — 天音かなた卒業と株価急落、決算に見えた「成長痛」

VTuber事務所「ホロライブプロダクション」を運営するカバーは、2026年3月期第2四半期累計期間(2025年4月1日〜9月30日)の営業利益が前年同期比20.9%減の26億6,600万円でした。売上高は同27.2%増の217億5,400万円と伸びた一方、過去に生産した商品の在庫評価減5億5,000万円を計上し、一時的に利益を押し下げました。上期の営業利益予想は1割程度上回っており、通期では2.5%の営業増益を予想しています。折しも12月2日には人気タレント「天音かなた」さんの卒業が発表され、翌3日にはカバーの株価が前日終値1,580円から1,504円まで下落。今年2月に記録した最高値3,420円と比べると半分以下の水準です(インサイド)(インサイド)。

天音かなたさんは卒業理由について「当初想定された領域を大きく超える業務外のタスクが何度も発生した」と説明しています。

研究所メモ: 在庫評価減という一時的な会計要因と、タレント卒業という感情的な出来事が同じ週に重なり、株価は数字以上に反応しました。ファンビジネスは個人への依存度が高いほど、退所・卒業のたびに企業価値が振れやすくなります。ファン経済を主力事業に据える企業ほど、特定個人への依存を薄める仕組みづくりが経営課題になります。

スシローとGUが、人気キャラクターを店頭の日常に置いた

スシロー×プロセカ — 限定グッズ付きメニューを12月10日から展開

スシローは12月10日から、スマートフォン向けアプリ「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat.初音ミク」とのコラボキャンペーンを実施します。「ジャンボとろサーモン」と「グリルチキンチーズマヨ炙り」の注文でリバーシブルデザインの限定ピック(手配総数27万枚)が付属し、デザート「濃厚半熟ショコラ」の注文でコラボ限定ステッカーがもらえます。「ねぎまぐろ手巻」の注文では全7種の限定カードが付属し、裏面の二次元コードから抽選で200名に「ピックコンプセット」が当たる企画も実施。持ち帰り・ネット注文限定の「コラボ限定セット6貫」ではユニットチャーム(全5種)が付属し、期間中は池袋駅東口店と難波アムザ店が特別なコラボ店舗になります(インサイド)。

研究所メモ: 注文する商品ごとに違う特典を割り振っている点が丁寧です。低単価のドリンクからセット商品まで、購入額に応じて集める楽しさの階段を作っています。ファン向けノベルティを「来店特典」で終わらせず「メニュー選択の楽しさ」に変えることで、客単価と来店回数の両方を狙える設計です。

GU×スヌーピー — 冬のラウンジウェア全10種を発売

GUは12月8日、「スヌーピー(PEANUTS)」とのコラボコレクションを発売します。冬の訪れをテーマに、スヌーピーの耳が付いたマシュマロフィールパーカやフランネルパジャマ(ウーマン向け)、ラウンジカーディガンやマシュマロフィールラウンジセット(メンズ向け)をラインナップ。価格はいずれも3,990円(税込)で、サイズはXSから3XLまで展開します(インサイド、にじめん)。

研究所メモ: 全10種すべてが「部屋着」という一つの利用シーンに絞られている点が特徴です。IPコラボを外出着ではなく生活の中の時間に置くことで購入のハードルが下がり、日常的にキャラクターと接する時間も長くなります。ファン向け商品を「特別な日に着るもの」から「毎日の生活に混ぜるもの」へ広げる発想は、アパレル以外の業種にも応用できます。

ミャクミャクが、万博の閉幕後も最大のPR資産であり続けた

ミャクミャク旅立ちセレモニー — 167倍抽選の府民1000人が来場

11月28日、大阪・関西万博の会場だった夢洲で、公式キャラクター「ミャクミャク」のモニュメント移設記念式典「ミャクミャク旅立ちセレモニー」が開催されました。東ゲート付近に設置されていた木札は「いらっしゃいませ。」から「ありがとう。またね。」に変更され、句点は「こみゃく」の姿になっています。式典には吉村洋文大阪府知事や横山英幸大阪市長、万博のデザインシステムを手がけたクリエイティブディレクターの引地耕太氏らが登壇。約167倍の抽選倍率で当選した約1,000人の大阪府民が来場し、来場者の中にはミャクミャクのグッズを身に着けた人も多数見られました。モニュメント2体は2026年3月頃、1970年開催の大阪万博会場跡地である万博記念公園に移設される予定です(NHKニュース)。

研究所メモ: 会期終了後を撤去ではなく「旅立ち」という物語として演出した点が効いています。167倍という抽選倍率の高さが、キャラクターへの熱量がまだ冷めていないことを裏付けています。イベント終了をゴールにせず、次の移設先へつながる物語として設計することで、キャラクターの露出期間そのものを延ばせます。

SNS流行語大賞2025 — 投稿450万件、閉幕後の「ミャクミャクロス」も現象に

セキュリティ企業のイー・ガーディアンが12月3日、2025年1月から10月のX(旧Twitter)投稿を対象にした「SNS流行語大賞2025」を発表し、年間を通じて最も投稿された言葉に「ミャクミャク」を選出しました。累計投稿数は約450万件。万博の開催とともに話題が再燃し、会場での目撃談や公式グッズ購入報告などの日常的な投稿が増加したとしています。万博閉幕直後の10月には、ミャクミャクとの別れを惜しむ「ミャクミャクロス」の投稿が急増し、ひと月で約109.7万件と年間最多を記録しました(オトナンサー、イー・ガーディアン)。

研究所メモ: 「ロス」というファンの感情そのものが、単月の最多投稿記録を作った点が示唆的です。キャラクターやIPの本当のピークは、稼働中ではなく終了直後に来ることがあります。企業はイベント終了を区切りにせず、終了直後のファンの喪失感を受け止める発信を用意しておく価値があります。

外食と書店が、街とSNSを巻き込む体験に舵を切った

メラノCC×渋谷モヤイ像 — 街を巻き込んだストーリー型プロモーション

ロート製薬は11月28日から30日の3日間、スキンケアブランド「メラノCC」のプロモーションとして、渋谷のモヤイ像と連動した企画「おでかけモヤイ像 with メラノCC」を実施しました。設置45周年を迎え紫外線で灰色がかったモヤイ像が、スキンケアをきっかけに気分が上がり街へおでかけする、というストーリーをOOHや屋外展示、SNSで表現。11月24日から27日には「メラノCC集中対策マスクプラス」を装着した“パック姿”のモヤイ像を登場させるティザー施策を行い、28日には渋谷道玄坂通広場へ“おでかけ姿”で特別展示しました。JR渋谷駅構内の広告では、モヤイ像の45年間の悩みをコピー化し、本物の顔パックを模したうちわも配布しています(AdverTimes.)。

研究所メモ: 商品の効能を語る前に、街のシンボルの「悩み」から物語を始めている点が丁寧です。渋谷という街そのものが持つ知名度を借り、通行人ではなくモヤイ像を主人公にすることで、広告と気づかれずに立ち止まらせています。地域のシンボルを持つ企業や自治体にとって、再現性のある手法です。

ほっかほっか亭 — 流行語「エッホエッホ」にわずか2日で便乗

12月1日発表の「現代用語の基礎知識選 2025 T&D保険グループ新語・流行語大賞」トップ10に、メンフクロウが走る画像に擬音を添えた投稿から広がったネットミーム「エッホエッホ」が選出されました。このムーブメントで特に注目を集めたのが、持ち帰り弁当チェーン・ほっかほっか亭による“唐揚が走る”投稿です。ミーム誕生からわずか2日で投稿を実施し、数万インプレッションを記録。同社取締役の飯沼俊彦氏は、独自のSNS戦略が功を奏した結果だとしています(AdverTimes.)。

研究所メモ: 「わずか2日」という速さそのものが評価の対象になっています。ミーム便乗は遅れるほど効果が薄れるため、企画会議を経ての投稿では間に合いません。素早く便乗できる体制(担当者の裁量、社内確認の簡略化)を事前に用意しているかどうかが、ミーム活用の成否を分けます。

KFC — 初のクリスマス専用レストラン、2兆円市場の争奪戦へ

日本ケンタッキー・フライド・チキンは12月2日から7日の期間限定で、初のレストラン「KFC Christmas Restaurant」を六本木ヒルズにオープンしました。クリスマス限定メニューに加え、定番商品をクリスマス仕様にアレンジしたメニューを提供。今年はクリスマスの象徴「パーティバーレル」が発売40周年の節目にあたります。屋内にはクリスマスツリーを模したテーブルオーナメント、店頭入口には巨大なパーティバーレルを設置し、ワイン専門店「エノテカ」とのコラボによるペアリングワインも用意しました。同社はクリスマス市場の規模を2兆円超とし、過去5年間売り上げを継続的に伸ばしていると説明しています(AdverTimes.)。

研究所メモ: 期間限定のレストランという「その場に行かないと体験できない」形式が、SNSでの拡散を前提に設計されています。定番メニューを置き換えるのではなく「クリスマス=ケンタッキー」という40年分の記憶に上乗せしている点も堅実です。長年続く年中行事のマーケティングは、新しさより蓄積の再利用が効きます。

三省堂書店 神保町本店 — 売上3分の1から挑む体験価値シフト

大型書店「三省堂書店 神保町本店」が、建物老朽化により2022年5月に一時閉店した後、建て替えを経て2026年3月19日に「三省堂書店神田神保町本店」として再開します。売り場面積は旧店舗の70%、売上目標は旧本店の50%程度を現実的な水準として設定。売上のピークは1996年前後で、その後ピーク時の約3分の1まで落ち込んでいました。閉店発表時には「いったん、しおりを挟みます。」という広告が話題を呼び、隣町の小川町で仮店舗を運営しながら新店舗のアイデアづくりを進めてきました。新店舗は地上13階建てで、1階から3階が書店、4階が物販テナント、5階以上がオフィスフロアとなります(AdverTimes.)。

研究所メモ: 売上目標を旧本店の半分に設定した正直さが目を引きます。縮小を隠さず、まず「戻ってくること」自体を物語として発信し、閉店中もしおり広告や仮店舗でファンとの接点を切らさなかった点が要です。長期休業を挟む店舗やブランドにとって、再開までの空白期間こそ発信し続ける価値があることを示す事例です。

XR体験施設とボードゲームが、若年層との接点を広げた

IMMERSIVE JOURNEY — 開業1周年、来館者12万人突破

横浜アソビル3階のXR体験施設「IMMERSIVE JOURNEY」を運営するCinemaLeapは、開業1周年を迎え、2025年11月の来館者数が12万人を突破したと発表しました。ヘッドマウントディスプレイを装着し、最大4名で異世界を歩き回る体験を提供しており、公開作品は古代エジプトを題材にした「Horizon of Khufu」と、印象派の画家たちと過ごすパリを描いた「Tonight with the Impressionists Paris 1874」の2本です。1周年を記念し12月1日から8日までプレゼント企画を実施。今後は2026年1月に名古屋、2026年9月には浮世絵を題材にした初のオリジナル作品公開も予定しています(Mogura VR)。

研究所メモ: 作品数を2本に絞ったまま1年で12万人を集めた点が特徴です。次々に新作を追加するのではなく、既存2作品の完成度と横浜駅直結という立地で回転率を上げてきたことがうかがえます。体験型施設は作品を増やす前に、1本あたりの体験価値をどこまで磨けるかが集客の土台になります。

Hello Kitty Skyland — サンリオ×VR、12月23日にアーリーアクセス

Thirdverseは、サンリオの世界観を舞台にした新作ソーシャルVRゲーム「Hello Kitty Skyland」のアーリーアクセスを、Meta Quest向けに12月23日から開始すると発表しました。基本プレイは無料。世界中のプレイヤーがバーチャル空間「SKYLAND」に集まり、サンリオキャラクターとの没入感のある出会いや、全身を使ったマルチプレイを楽しめます。アーリーアクセスでは、オンラインロビーエリア、マルチプレイ対戦レースゲーム「Sky Dash」、ハローキティ・クロミ・マイメロディをテーマにした特別衣装などが先行公開されます(Mogura VR、GAME Watch、PR TIMES、GameWith、Gamer、4Gamer.net)。

研究所メモ: 基本プレイ無料でロビーに人を集め、着せ替えなど個別のカスタマイズ課金余地を残す設計は、既存のソーシャルゲームの文法をVR空間に持ち込んだものです。サンリオのような息の長いIPほど、新しいプラットフォームへ世界観ごと移植できるかが、次の10年のファン獲得を左右します。

ゲームマーケット2025秋 — 3万人超来場、企業発ボードゲームが台頭

国内最大規模のアナログゲームイベント「ゲームマーケット」の2025年秋回(11月22日、23日開催)に、これまでボードゲームとは無縁だった一般企業が相次いで出展しました。人気ボードゲームメーカーのClaGla社代表・こだまじゅんじろう氏は、2日目午後も人が途切れなかった今年の熱気の強さを語っています。来場者は3万人超で、TRPGファンや謎解きゲーム愛好家に加え、若年層の女性グループや親子連れなど隣接ジャンルからの流入も目立ちました。出展企業はバー文化の浸透や鉄リサイクルの教育啓発など、それぞれのテーマをボードゲームという体験に落とし込んでいます(AdverTimes.)。

研究所メモ: 広告や販促物としてではなく、遊べる体験そのものを媒体にしている点が新しいところです。数千円のボードゲームを最後まで遊んでもらえれば、パンフレットより長い時間、来場者は自社のテーマに向き合うことになります。伝えたいメッセージが複雑な企業ほど、一方通行の広告より体験設計が効く場面があります。

アトリオン製菓とメルカリが、埋もれた価値を掘り起こした

アトリオン製菓 — 10年越しの「おばあちゃんの想い」に寄り添う対応

「ハイレモン」「ヨーグレット」で知られるアトリオン製菓(長野県須坂市)のSNS対応が話題になりました。11月26日、一般ユーザーが「顧客のおばあちゃんからもらった菓子の賞味期限が10年以上切れていた」というエピソードを投稿。おばあちゃんが「孫が来たときにあげようと買っておいた」と話していたという内容が拡散すると、アトリオン製菓は「お孫さんを想うお気持ち込みで当社のアーカイブに加えさせてください」と反応し、賞味期限内の製品との交換を提案しました。投稿は185万件の表示と140件超のコメントを集めています。同社は2023年に明治グループから独立し、ヨーグレットとハイレモンのブランドを引き継いだ経緯も改めて紹介しました(AdverTimes.)。

研究所メモ: 交換提案という実務対応を、企業アカウント名を名乗ってから行っている順番が丁寧です。まず共感を言葉にし、その後に会社概要を添えることで、宣伝ではなく人としての反応に見えます。長寿ブランドを持つ企業にとって、顧客の個人的な思い出に商品を絡めて返す対応は、広告費をかけずに信頼を積む機会になります。

メルカリ — 「捨てられそうなお宝ミュージアム」でかくれ資産を可視化

メルカリは12月4日から11日間、東京・GoOn TOKYOで「捨てられそうなお宝ミュージアム」を開催しています。同社が11月に発表した調査によると、国民1人あたりが所有する1年以上未使用の不用品は平均約71.5万円相当にのぼる一方、実際に売却した場合の予想金額は平均19.5万円にとどまり、認識との間に約52万円のギャップがあることが判明しました。靴は実際の価値が予想の14.9倍、CD・DVDは7倍というギャップも判明。今年の大掃除で捨てられそうな不用品は全国で約10兆円にのぼるといいます。会場では2000年代の子供部屋や「平成レトロ」な居間を再現し、来場者はメルカリの相場検索機能を使って展示物の価格を調べられます(メルカリ)。

研究所メモ: 「捨てる前に検索する」という一手間を、実際の部屋を再現した展示で体感させている点が効果的です。数字で伝えるだけでは動かない生活者に、懐かしさという感情の入り口を用意しています。自社サービスの価値を訴求したい企業にとって、データと合わせて「体験できる場」を作る二段構えが参考になります。

今週の所感

今週は、ファンとの関係の「効果」が企業の数字にはっきり表れた週でした。カバーの株価は天音かなたさんの卒業発表直後に急落し、今年の最高値から半分以下まで落ち込みました。決算の在庫評価減も含め、ファンビジネスは個人への依存度が高いほど、感情の動きがそのまま経営数字に跳ね返ることを改めて示しています。

一方で、同じ「ファンの感情」を味方につけた企業もありました。アトリオン製菓は10年越しの菓子のエピソードに広告費をかけずに寄り添い、185万件の表示を獲得。メラノCCは渋谷のモヤイ像を主人公にしたストーリーで街とSNSを巻き込みました。ミャクミャクは万博閉幕後もSNS流行語大賞を受賞しており、推し活マーケティングの観点で見れば、イベントの「終わり方」自体が資産になる好例です。

ソニーのAIエージェント基盤やSTYLYとpalanの経営統合のように、ファン体験を支えるインフラへの投資も進んでいます。ファンマーケティングの設計を考える上で、今週の事例はどれも「ファンの感情をどう受け止めるか」という一点に集約されていると感じます。


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