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玩具店市場が​過去最高、​ガチャと​トレカが​けん引/ミセスが​新アルバムで​全国9カ所に​ポップアップ​【週刊推し活ニュース 2026年10月2日号】

2026年9月25日〜10月1日の1週間から、推し活マーケティング・ファンビジネスのニュースを8本選びました。企業が発表した企画と、調査で示された数値は分けて読みます。

完全版は、noteの「玩具店市場が過去最高、ガチャとトレカがけん引/ミセスが新アルバムで全国9カ所にポップアップ【週刊推し活ニュース 2026年10月2日号】」で公開しています。本記事では今週のハイライトを紹介します。

今週のハイライト

帝国データバンクによると、2025年度の玩具店市場は過去最高の7,620億円でした。伸びをけん引したのはガチャとトレカの専門店です。Mrs. GREEN APPLEは新アルバムの発売に合わせて全国9カ所にポップアップストアを開き、CDを買いに行く行動そのものを体験に変えました。

東京国立博物館とVTuberのコラボや、ソニーとハローキティの初コラボなど、好きなキャラクターとの接点は文化施設や家電にも広がっています。大阪駅の身支度ラウンジや宅配ロッカーの新企画のように、推し活の前後を支えるサービスも登場しました。

ガチャとトレカが伸び、おもちゃの売り場で明暗が分かれる

帝国データバンク — 玩具店市場が過去最高の7,620億円に

帝国データバンクは10月1日、2025年度の玩具店市場(事業者売上高ベース)が前年度比8.6%増の7,620億円になったと発表しました。2015年度以降で最高です。増加分602億円のうち7割超をカプセルトイ(ガチャ)とトレーディングカード(トレカ)の専門店が占め、2020年度を100とした指数はガチャ専門店が385、トレカ専門店が307、従来型のおもちゃ店は151でした。同日には日本トイザらスが民事再生法の適用を申請しています。

出典:帝国データバンク「『玩具店(おもちゃ店)』業界動向調査(2025年度)」

研究所メモ: 調査は、ガチャの主な客層が10〜30代の女性など大人へ移り、特定のキャラクターを狙う「指名買い」や引く体験そのものを楽しむ消費が中心になったと分析しています。品ぞろえの広さより「行く理由」をつくれるかが、売り場の評価を分けています。

消費者事故調 — 屋内音楽イベントの参加者4割が混雑に不安

消費者安全調査委員会(消費者事故調)は9月30日、屋内音楽イベントの入退場時の混雑による事故の防止に向けた中間報告を公表しました。5千人以上の規模のイベントの参加者1,276人のうち42.6%が、開演前や退場時の混雑・安全面が気になったと回答しています。主催者など48事業者の79.2%も、さらなる対応や工夫が必要だと答えました。

出典:日本経済新聞「屋内イベントの安全懸念4割 消費者事故調、参加者を調査」(共同通信配信)

研究所メモ: 安全対策の参考に業界団体のガイドラインを挙げた事業者は18.8%でした。会場が大きくなるほど、入退場の動線は体験の質だけでなく安全の問題になります。最終報告で示される防止策を、主催者・会場・チケット事業者がどう共有するかが問われます。

CDの買い方や新幹線の移動を、ファンの体験へ変える

Mrs. GREEN APPLE — 新アルバム『POPS』で全国9カ所にポップアップ

Mrs. GREEN APPLEは9月30日、6thアルバム『POPS』の発売に合わせて、新曲9曲それぞれの世界を表したポップアップストア「POPS POP UP」を全国9カ所に同時に開きました。会場は五島列島の天文台や栃木県の洞窟などです。入店は整理券制で、アルバムの購入は1人1枚まで。特典は各日とも数に限りがあり、予定数に達した時点で販売・配布を終えるとしていました。

出典:Mrs. GREEN APPLE『POPS』POP UP特設サイト / オリコンニュース

研究所メモ: オリコンニュースによると、企画は大森元貴さんの「CDを購入する、手元に置くという体験自体を楽しんでもらいたい」という思いから生まれました。現地へ足を運ぶ人だけでなく、ニュースやSNSで店構えを見た人の関心まで視野に入れたパッケージ販売の設計です。

JR東海 — 「推し旅」で『リコリス・リコイル』の車内限定ラジオ

JR東海は「推し旅」で、アニメ『リコリス・リコイル』とのコラボ企画を2026年10月23日から2027年4月22日まで実施します。東海道新幹線の車内でだけ聴ける「リコラジ」を期間ごとに2話、全6話配信し、聴いた人にはブロマイド風カードとクリアファイルを贈ります。位置情報で一定の速度を検知すると再生できる仕組みで、聴いた人から抽選で300名を限定イベントに招待します。

出典:JR東海「リコリス・リコイル ✕ JR東海」推し旅公式サイト

研究所メモ: 移動時間そのものをコンテンツにし、新幹線に乗る理由をつくる企画です。半年を3期に分け、ノベルティの引換場所も期間ごとに変えるため、繰り返し乗るきっかけになるかに注目します。

博物館やスマホにも、好きなキャラクターとの接点が広がる

東京国立博物館 — 儒烏風亭らでんさんと音声ガイドや謎解き

ClaN Entertainmentは9月28日、ホロライブプロダクション所属のVTuber・儒烏風亭らでんさんと東京国立博物館のコラボイベントを、2027年1月13日〜3月22日に開くと発表しました。会期中は、らでんさんによるコレクション展(平常展)の特別音声ガイドや謎解き、描き下ろしイラストのパネル展示を予定しています。記念グッズのオンライン予約も同日に始まりました。

出典:ClaN Entertainment「儒烏風亭らでん」と東京国立博物館のコラボイベント開催決定

研究所メモ: 発表では、特別展の紹介や源氏物語図屏風の修理クラウドファンディングへの貢献など、らでんさんの活動に博物館が共感したことがきっかけと説明しています。特別展ではなく平常展を舞台にした点は、文化施設が新しい来館者と出会う方法として参考になります。

ソニー — ハローキティとの初コラボでXperia特別モデル

ソニーは、ハローキティとの初めてのコラボとして、スマートフォン「Xperia 10 VIII」とヘッドホン「WH-CH730N」の特別モデルをソニーストア限定で販売しています。Xperiaのセットは1,000セット限定で、サコッシュとトートバッグが付きます。端末にかざすと壁紙やサウンド、充電開始音をハローキティ仕様に変えられる「Fan Syncカード」も1枚付属します。本体へのデザインの刻印やプリントはありません。

出典:ソニー「ハローキティとソニーが初のコラボレーション♪」

研究所メモ: 本体の見た目を変えず、カードをかざして画面や音を切り替える設計です。毎日使う機器だからこそ、使うたびに好きなものを感じられる体験として、数量限定のグッズとデジタル体験を組み合わせています。

身支度や受け取りなど、推し活の前後を支えるサービス

ジェイアール西日本デイリーサービスネット — 大阪駅に身支度ラウンジ

ジェイアール西日本デイリーサービスネットは10月1日、JR大阪駅にラウンジスペース「ninareru(ニナレル)」を開業しました。公式サイトでは、高速バスの利用前後やデートの前と並んで「推し活の前に」使える場所として案内しています。全席にヘアアイロンを置き、ヘアオイルやメイクキープミストなどを無料で使えます。料金はオープン席が15分200円から、完全個室席が15分350円で、営業時間は6時30分〜22時です。

出典:ninareru 公式サイト / 梅田経済新聞

研究所メモ: 遠征やライブの前に身だしなみを整える場所という、推し活の「会場に着くまで」の困りごとに応えるサービスです。駅ナカで予約なしに使える点が、移動の途中に立ち寄る人に合っています。

Packcity Japan — 宅配ロッカー「PUDO」が推し活向けの「PU活DO」を開始

Packcity Japanは9月29日、オープン型スマートロッカー「PUDOステーション」を活用した推し活向けプロモーション「PU活DO(プカツドー)」を始めました。グッズや映像作品の通販、イベント遠征が増えるなかで高まる「再配達を避けたい」「誰にも会わずに受け取りたい」といったニーズに応えるとしています。第1弾は新日本プロレスとのコラボで、12月21日まで実施します。

出典:Packcity Japan「PU活DO(プカツドー)」始動

研究所メモ: 「推し活は、受け取るまでが推し活。」というコンセプトのもと、コラボごとにブランドを作り直さず、共通ブランドとして他のジャンルへ広げる方針です。物流インフラの企業が、ファンの受け取り体験に役割を見いだした事例といえます。

今週の所感

今週は、ファンが好きなものと出会う場所の選び方が問われるニュースが並びました。玩具店の市場ではガチャとトレカの専門店が伸び、Mrs. GREEN APPLEは買いに行く道のりそのものを企画にしました。「何でもある店」より「行く理由のある場」に人が集まる流れが、別々の業界で同時に見えています。

一方で、会場の混雑への不安や、移動・受け取りの手間といった課題も示されました。企画の楽しさと同じくらい、安全や身支度、受け取りまでを含めた体験の設計が、ファンに選ばれる企業の条件になっていきそうです。


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