スカイチケットで個人情報流出/オンワードが推し活の服装調査/マルイが55ブランドの推し活展【週刊推し活ニュース 2026年10月9日号】

2026年10月2日〜8日の1週間から、推し活マーケティング・ファンビジネスのニュースを8本選びました。トップはスカイチケットの個人情報流出通知です。遠征予約やチケットの情報管理を考えるため、9月29日・10月1日発表の関連事例も紹介します。
完全版は、noteの「スカイチケットで個人情報流出/オンワードが推し活の服装調査/マルイが55ブランドの推し活展【週刊推し活ニュース 2026年10月9日号】」で公開しています。本記事では今週のハイライトを紹介します。
今週のハイライト
スカイチケットは10月8日、個人情報流出について一部の利用者への通知を始めたと発表しました。直近の電子チケットの事例も含め、交通・宿泊の予約からチケットの払戻しまで、ファンの情報を預かるサービスの運営が問われています。
オンワードの調査では、ライブや観劇などの推し活イベントに向けて服や小物を用意・購入した人の84.7%が、今後もそうした服や小物に同程度以上のお金をかけたいと回答しました。有楽町マルイでは、過去最大55ブランド・3,500点超が集まる「手元の推し活」の催事が発表されました。推しを応援するだけでなく、自分や持ち物をどう装うかにも、企業の提案する余地が広がっています。
ローソンとホロライブ、ジョイフルと『魔法少女まどか☆マギカ』は、日常の買い物や食事に来店の理由を加えます。ファイターズの旅行サービスとの提携など、行きたい気持ちを実際の行動につなぐ仕組みも登場しました。
遠征予約と電子チケットで、ファンの情報をどう守るか
スカイチケット — 個人情報流出を通知、直近の電子チケット事例も確認
スカイチケットを運営するアドベンチャーは10月8日19時ごろから、不正アクセスによる個人情報流出について、一部の利用者への通知を始めたと発表しました。対象者にはパスワード変更などを案内し、メール内のリンクを使わず公式サイトやアプリから手続きするよう求めています。10月8日の発表では、詳しい内容を10月9日以降に公表すると案内しました。
関連事例として、イープラスは9月29日、スマチケの払戻し情報1,463件の漏えいを発表しました。返金方法によっては銀行口座情報や住所も含まれますが、クレジットカード情報とパスワードは対象外です。チケプラは10月1日、最大107人の情報が別の利用者に表示された可能性を発表。アクセス集中への対応で変更した設定が原因で、修正済みです。いずれも今週より前の発表であり、スカイチケットと原因や対象情報が共通すると確認されたものではありません。
出典:アドベンチャー公式発表(10月8日) / イープラス公式発表(9月29日) / チケットプラス公式発表(10月1日)
研究所メモ: 遠征を予約し、チケットを買い、中止時には払戻しを受ける。その過程で、ファンは複数のサービスに個人情報を預けます。企業が予約や販売の仕組みを選ぶときは、便利さと合わせて、情報の保管先、運用変更時の確認、トラブル時の案内まで評価したいところです。
推しに会う日の服と、手元のグッズに売り場が広がる
オンワード — 推し活ファッションへの支出維持・拡大意向は84.7%
オンワードは10月6日、推し活ファッションに関する調査を発表しました。調査は7月23日〜27日に全国の20〜59歳の男女を対象に実施しました。調査対象476人のうち、ライブや観劇などの推し活イベントに向けて、服や小物を用意・購入した経験がある人は321人でした。この321人のうち、今後もそうした服や小物にかけるお金を今と同程度にしたい人が60.1%、増やしたい人が24.6%で、合わせて84.7%でした。
出典:オンワード「推し活ファッションに関するアンケート調査」
研究所メモ: 対象者と調査時期を踏まえて読む必要があります。節約しながら推し活費を捻出する人も多いという結果から、企業には高額商品だけでなく、予算に合わせて選べる価格帯や、普段にも着られる商品の提案が求められそうです。
有楽町マルイ — 55ブランド・3,500点超の推し活催事を初開催
有楽町マルイは10月2日、「#手元の推し活まつり 26’ Autumn」を10月17日〜25日に8階のイベントスペースで初開催すると発表しました。過去最大55ブランド・3,500点超が集まり、ぬい服、トレカケース、ロゼットなどを販売します。出展は前半・後半で入れ替わり、各初日の開店から15時までは整理券制です。
出典:丸井グループ「#手元の推し活まつり 26’ Autumn」開催発表
研究所メモ: 公式グッズを飾る、着せ替える、持ち歩くための商品が一つの催事をつくっています。小規模なブランドの商品を実物で比較できる場は、商業施設の役割にも合います。ブランド別の出店日や入場条件を分かりやすく伝えることが、来店体験を支えるポイントです。
サンリオ — 推しの写真やぬいぐるみを飾るリボンコレクション
サンリオは10月7日、10月16日発売の「エンジョイアイドルシリーズ カラフルリボンコレクション」を紹介しました。カード用ホルダーは全7種・各税込1,650円、ぬいぐるみコスチュームは全5種・各1,793円。うちわケースやシークレットIDフォトホルダーもそろえ、推し色やキャラクターを取り入れて手持ちのグッズを飾れる商品です。
出典:サンリオ「エンジョイアイドルシリーズ カラフルリボンコレクション」
研究所メモ: キャラクターのファンが、別の推しを応援するときにも使える品ぞろえです。カードを守る硬質シートなど、見た目と実用性を組み合わせています。売り場では使用例や対応サイズを見せることが、購入後の使いやすさにつながります。
コンビニと外食が、毎日の来店に推しとの接点を加える
ローソン — ホロライブの特典と予約商品を組み合わせる
ローソンは10月13日からホロライブプロダクションとのコラボキャンペーンを実施します。対象のお菓子3個でクリアファイル1枚、対象のドリンク1本でチャーム1個を配布し、いずれも全6種。配布は10月26日まで、なくなり次第終了です。描き下ろしイラストを使ったオリジナルグッズの予約販売や、渋谷の店舗装飾も予定しています。
研究所メモ: 気軽な買い物でもらえる特典と、予約して選ぶ商品を同じ企画に組み込んでいます。参加方法を複数用意することで、ファンが予算に合わせて楽しめます。店舗ごとの数量や対象商品、開始時刻まで明確に案内することが、安心して参加できる条件です。
ジョイフル — 限定スタンプと描き下ろしグッズで食事の楽しみをつくる
ジョイフルは10月6日15時〜11月10日15時、『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ〈ワルプルギスの廻天〉』とのデジタルコラボを実施します。制服風の衣装を着た6人の描き下ろしイラストを使い、アプリの来店スタンプも限定仕様にします。アクリルスタンド6体セットは税込4,950円、1,500セット限定で予約販売し、受け取りは2027年1月です。グルメ Watchが10月3日に報道しました。
出典:ジョイフル公式キャンペーン告知 / グルメ Watch(10月3日)
研究所メモ: 作品のキャラクターを店舗の制服やメニューに結び付けています。来店スタンプは、限定商品を買わない人にも参加のきっかけをつくります。予約販売では申し込みと受け取りの時期が離れるため、アプリや店頭での案内が体験の満足度を左右しそうです。
展示会と旅行予約から、ファンが動きやすい仕組みをつくる
日本推し活大賞 — 初の授賞式で関連企業の商品も紹介
「第1回 日本推し活大賞 2026」の授賞式が10月7日、東京ビッグサイトで開かれました。ASCII.jpの10月8日の報道によると、中島健人さん、AKB48、中川翔子さん、キズナアイさん、ポムポムプリンなどが初代受賞者となりました。会場では、推し活に関わる企業の商品も副賞として紹介されています。
出典:ASCII.jp「第1回 日本推し活大賞 2026」授賞式レポート
研究所メモ: 表彰の話題を通じて、推し活を支える道具やサービスも知ってもらえる機会です。企業にとっては認知獲得の場になりますが、話題になったことと商品が選ばれたことは分けて評価する必要があります。受賞後の企画やファンの反応を追いたい事例です。
ファイターズ スポーツ&エンターテイメント — AI旅行予約サービスと資本業務提携
ファイターズ スポーツ&エンターテイメントは10月8日、「TripToJapan.com」を運営する高輪トラベルとの資本業務提携を発表しました。契約は10月5日付。Fビレッジの2025年の訪日客は約3万6,000人を超え、前年比約2倍でした。宿泊・交通・体験などの旅行計画の段階から、Fビレッジを訪問先に組み込むことを目指します。
出典:北海道日本ハムファイターズ「高輪トラベルと資本業務提携」
研究所メモ: ファンの「行きたい」を、交通や宿泊の予約までつなぐ取り組みです。野球観戦に食事や温泉などを合わせることで、同行者にも旅の理由を提案できます。提携は発表された段階であり、集客効果は今後の実績で確かめる必要があります。
今週の所感
今週は、ファンの個人情報を預かる企業の責任を考えさせられました。遠征予約とチケットの手続きは、推し活の体験を支える大切な場面です。便利なサービスを提供するときには、安心して情報を預けられる運営と、問題が起きたときに迷わず確認できる案内も必要になります。
今週は、服や持ち物を整える時間にも、推し活の需要があることが見えました。オンワードの調査とマルイの催事は、身につける商品とグッズを飾る商品という別の売り場から、その動きを示しています。かわいさだけでなく、予算や使い方まで考えた提案が、ファンの選びやすさにつながりそうです。
もう一つの共通点は、参加や予約の手間を減らす工夫です。来店スタンプ、旅行予約、スマートフォンでも買える仕組みは、気持ちを行動につなぎます。企業には「どれだけ話題になったか」に加え、迷わず使えたか、受け取りまで困らなかったかを確かめる視点が必要です。前号の日常や移動に広がる推し活の接点ともつながる動きです。
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