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ちいかわ×ANAが​グッズ発売/FANMEが​写真販売/JR東海が​ユーミン企画​【週刊推し活ニュース 2026年10月16日号】

2026年10月9日〜15日の発表から、推し活マーケティング・ファンビジネスのニュースを8本選びました。ANAの制服を着たちいかわたちのグッズ、近所のコンビニで買える写真、新幹線で聴く限定トーク。ファンの日常や移動の時間に、企業がどのような楽しみを加えているかを紹介します。

全18本の完全版は、noteで公開しています。本記事では企業の施策が分かる8本を紹介します。

週刊推し活ニュース 2026年10月16日号の完全版を読む

今週のハイライト

全日空商事は、「ちいかわ×ANA」のオリジナルグッズ第一弾を発表しました。ANAの制服を着たキャラクターたちを、通販や空港、機内で出会える商品にしています。搭乗する人に加え、旅の雰囲気を身近に楽しみたいファンにも届く企画です。

FANMEは、クリエイターの写真やシールを全国の対応コンビニで購入できるサービスを始めました。会員登録や配送の手間を減らし、ファンが身近な店で1枚から応援できる仕組みです。JR東海と松任谷由実の企画は、東海道新幹線の座席で限定トークを楽しむもの。長年音楽を聴いてきた年配のファンにも、旅行へ出かける楽しみを提案しています。

YouTubeは、クリエイター本人との対面ではなく、動画の場面を体験するポップアップを発表しました。アスカネットの応援展示や光村印刷のスポーツ支援では、印刷・装飾・運営といった普段の仕事が、ファンの思い出づくりに使われています。

近所の買い物と旅の時間にも、推しとの接点をつくる

全日空商事 — 「ちいかわ×ANA」グッズを通販・空港・機内で展開

全日空商事は10月15日、「ちいかわ×ANA」のオリジナルグッズ第一弾を発表しました。特別デザイン機「ちいかわジェット」の就航を記念し、ANAの制服を着たキャラクターたちを商品化。10月23日から公式通販や一部の空港店舗、機内販売などで順次取り扱います。公式通販にはアクセス集中に備えた仮想待合室を設け、一部の空港店舗も発売直後の3日間は来店予約制にする予定です。

出典:全日空商事「ちいかわ×ANA」オリジナルグッズ第一弾

研究所メモ: 空の旅への憧れを、搭乗する人だけの体験にしていません。通販で選ぶ人、空港で出会う人、機内で買う人と、ファンが接する場所を広く用意しています。制服という企業固有の姿をキャラクターに重ねることで、商品のかわいらしさと企業への親しみを一緒に伝えられそうです。

FANME — コンビニで写真やシールを買えるサービスを開始

TORIHADAは10月13日、「FANMEプリント」を提供開始しました。ファミリーマート、ローソン、ミニストップの対応マルチコピー機で、クリエイターの写真やシールを購入できます。アプリや会員登録は不要で、売上の一部をクリエイターへ還元。価格は商品ごとに異なり、支払いは現金のみです。販売前には作品を審査し、AI生成作品などを対象外とする独自基準も設けています。

出典:TORIHADA「FANMEプリント」提供開始

研究所メモ: 遠方のイベントへ行かなくても、近所の店で1枚から応援できます。ファンの生活圏に受け取り場所を用意すれば、配送待ちや会員登録で購入をためらう人にも届きそうです。クリエイター支援では、買いたい気持ちが生まれた場所と、実際に買える場所を近づける工夫が参考になります。

JR東海×松任谷由実 — 新幹線の車内限定トークを全5弾で展開

スターリーキューブは10月13日、松任谷由実とJR東海「推し旅」のコラボを発表しました。10月19日から2027年3月31日まで、東海道新幹線の車内限定トークを全5弾で展開します。トークを聴くと壁紙を1日1回もらえ、全5弾のキーワードを集める抽選企画も用意。利用には無料アカウント登録と、乗車中の位置情報・速度の確認が必要です。

出典:JR東海「松任谷由実×東海道新幹線」公式案内

研究所メモ: 長年ユーミンを聴いてきた年配のファンにも、移動時間が特別な楽しみになりそうです。ライブ遠征に限らず、夫婦や友人との旅行にも組み合わせられます。若い世代だけに対象を絞らず、人生の長い時間を共にした音楽への愛着から旅を考える視点に注目しました。登録や再生の案内まで分かりやすく整えることが、世代をまたぐ参加を支えます。

動画の世界を、ファンが体験できる場にする

YouTube — 動画の場面を楽しむ日本初の体験型ポップアップ

YouTubeは10月14日、「YouTube Fanfest Japan 2026 Pop-Up」を発表しました。11月5〜8日に渋谷のMEDIA DEPARTMENT TOKYOで開催し、動画の場面を再現したフォトスポットや企画を試せるブースを展開します。入場無料で原則事前予約制、予約は10月19日12時から。KDDIと楽天グループが協賛します。クリエイター本人の来場・ブース滞在はありません。

出典:YouTube「Fanfest Japan 2026 Pop-Up」開催発表

研究所メモ: 本人に会えることだけに頼らず、コンテンツそのものを来場の理由にする企画です。動画で見ていた料理や美容、実験を自分で試せれば、友人に好きな動画を紹介する場にもなります。企業には広告出稿に加え、体験に使う道具やサービスを提供する関わり方が見えてきます。

花と印刷、日用品の仕事を、ファンの小さな願いに生かす

アスカネット — 花とメッセージを一緒に飾る「フラワーチアー」

アスカネットは10月15日、参加型の応援展示「フラワーチアー」の実績を公表しました。ファンが名前やメッセージ入りの100mm角のボードを購入し、会場の花と一緒に飾る仕組みです。2月と8月の3イベントで計346枚を展示。購入者アンケートでは、満足度の設問に答えた38人中33人が満足以上と回答しました。展示した自分のボードは、終了後に持ち帰れます。

出典:アスカネット「フラワーチアー」の実績発表

研究所メモ: 花を贈った経験がなくても、メッセージ1枚で応援に参加できます。会場に自分の名前があり、終演後には持ち帰れるため、参加した実感も残ります。花の装飾、イベント運営、オンデマンド印刷という社内の強みを組み合わせた点は、既存事業から新しいファン向け商品を考える企業にも参考になります。

マツキヨココカラ — 「推しぬい」のお手入れに小分けの洗剤

マツキヨココカラ&カンパニーは10月13日、プライベートブランドから「ぬいぐるみ用洗剤」を数量限定で発売しました。持ち歩いて汚れた「推しぬい」をどう洗えばよいかという悩みと、SNSの「ぬい風呂」、店舗スタッフの声を商品づくりに反映。5ml入り3包で税込437円、水2Lに1包を使う手洗い用です。一部を除く全国のグループ店舗と公式通販で扱います。

出典:マツキヨココカラ「matsukiyo ぬいぐるみ用洗剤」発売発表

研究所メモ: グッズを買ったあとにも、きれいにして長く一緒に過ごしたいという気持ちは続きます。お手入れの悩みに日用品の売り場が応える事例です。SNSの流行だけでなく、店頭で聞こえる小さな困りごとを拾い、計量せずに使える量まで考えることが、商品を選ぶ理由になります。

会場を支える仕事や会員サービスが、長い応援につながる

光村印刷 — 地域のバレーボールチームを制作・運営で支援

光村印刷は10月15日、女子バレーボールの「NECレッドロケッツ川崎」とオフィシャルパートナー契約を結んだと発表しました。試合会場の一部装飾やプロモーション、事務などの裏方業務を支え、事業活動や社内の取り組みを通じてチームの魅力も発信します。川崎市を拠点とするチームへの協力を通じ、社員や地域の人とのつながりを深める考えです。

出典:光村印刷「NECレッドロケッツ川崎」とのパートナー契約

研究所メモ: 会場の雰囲気や案内の分かりやすさも、応援の楽しさを支えています。印刷会社が普段の制作や運営の力を生かす協賛なら、社員にも自分たちがチームを支えている実感が生まれそうです。地域企業がファンと関わる方法を、得意な仕事の延長から考えられる事例です。

東宝 — 「TOHO-ONE」が8月末時点で300万人規模に

東宝は10月15日に公表した決算説明資料で、会員サービス「TOHO-ONE」が8月末時点で300万人規模に達したことを明らかにしました。3月の始動以降、従来の「シネマイレージ」などからの移行が進んだとしています。スタジオツアーや会員限定公演に加え、感想や意見を募る「ONE’s VOICE」も展開。特別な体験や双方向のやり取りを通じて、ファンとの関係を深める方針です。

出典:東宝 2027年2月期第2四半期 決算説明資料

研究所メモ: 会員数には既存サービスからの移行が含まれるため、300万人をすべて新しく獲得したファンとは読めません。そのうえで注目したいのは、入会後の体験です。鑑賞、現場の見学、会員限定公演、意見を伝える場を重ねることで、ファンが次に楽しみたいことを見つける機会を増やしています。

今週の所感

ファンに届く商品や企画は、遠くの特別な場所だけにあるわけではありません。ANAの制服姿のグッズを選ぶ、近所で1枚の写真を買う、旅の座席で好きな歌手の話を聴く。今週は、暮らしの中の具体的な場面から、企業ができることを考えられる事例が集まりました。

ユーミンの推し旅には、長年応援してきた年配のファンにも楽しめる点があります。企業がファン像を若い人だけに絞ると、こうした旅や交流の需要を見落としてしまいそうです。誰が、誰と、どんな時間に楽しむのかまで想像することが、参加しやすい企画につながります。

アスカネットや光村印刷の取り組みは、新しいサービスを考えるときに、自社の既存事業を見直すきっかけにもなります。印刷や装飾、運営の仕事が、ファンの名前やメッセージ、会場の思い出を形にしています。前号で紹介した服やグッズの売り場と合わせて、応援する人の行動を一つずつ見ていきたいと思います。

前号:スカイチケットの情報流出と、服・グッズの売り場の動き


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