推し活聖地巡礼

「北の​国から」​の​聖地巡礼|五郎の​家から​富良野の​街、​羅臼へ​続く​10か​所​【推し活×聖地巡礼】

「北の国から」の家を訪ねると、窓や壁の形だけでなく誰のために何を使いどんな事情で建てたのかを思い出します。丸太・石・捨てられたもの。五郎の家作りには、家族の成長とお金や暮らしへの考え方が刻まれています。

富良野(ふらの)の街には、別れた駅や結婚式を挙げた神社、恋人とボートに乗った公園もあります。公開されている三つの家の施設と飲食店・撮影場所、羅臼(らうす)で再現された番屋を合わせた10か所は、北海道の景色の中で五郎・純・蛍が重ねた歳月を伝える拠点です。

麓郷の森に残る五郎の丸太小屋の外観

家と街、人の時間をたどる10か所

富良野(ふらの)・麓郷(ろくごう)エリアの公開施設には、11月下旬からの冬期閉鎖や季節ごとの営業時間が設けられています。麓郷に残る三つの家の施設を中心に、富良野市街の飲食店や神社・駅、中富良野のラベンダー畑、知床・羅臼(らうす)で再現された「純の番屋」を合わせた10か所が現在訪問できる拠点です。閉鎖中の吹上露天の湯や路線廃止となった旧布部駅のように立ち入り条件が変わった場所とは区別し、現在の公開範囲に沿って訪ねられます。

10
北の国からの訪問先10か所富良野・麓郷から羅臼へつながる10地点
公式施設地域ゆかりの場所

① 麓郷の森

五郎が連続ドラマ第17話から作り始めて完成させた丸太小屋と、純が風力発電の風車を設けた3番目の家が保存・公開されている施設です。

麓郷の森を詳しく

② 五郎の石の家・最初の家

純を巡る出来事で資金を使った五郎が、丸太の計画を断念して畑の石を積み上げて建てた家と、黒板一家の最初の家が並ぶ公開施設です。

五郎の石の家・最初の家を詳しく

③ 拾って来た家―やがて町

「2002遺言」で五郎が雪子のために廃材や不要品を再利用して建てた家や、放送後に建てられた純と結の家を見学できる施設です。

拾って来た家―やがて町を詳しく

④ 小野田そば

ドラマの中で居酒屋や宴会場として使われ、小道具も提供した麓郷市街のそば店です。現在もかしわそばなどの食事を楽しめます。

小野田そばを詳しく

⑤ くまげら

連続ドラマ第15話で清吉が五郎と酒を酌み交わす約束をし、「'98時代」では蛍の結婚式の打ち合わせが行われた富良野市街の郷土料理店です。

くまげらを詳しく

⑥ 純の番屋

「2002遺言」の羅臼編に登場した番屋をモチーフに再現された海辺の食堂で、羅臼ならではの魚介定食などを味わえます。

純の番屋を詳しく

⑦ 鳥沼公園

「'98時代」で純とシュウがボートに乗って過ごした湧水の公園で、透明度の高い沼と木々の風景を眺めながら園路を散策できます。

鳥沼公園を詳しく

⑧ JR富良野駅

正吉の見送りや蛍の乗り換え、五郎が汽車を追いかける場面など、シリーズを通して出会いと別れの舞台となった富良野の玄関口です。

JR富良野駅を詳しく

⑨ 富良野神社

「'98時代」で正吉と蛍が神前結婚式を挙げ、「2002遺言」で純が結に声をかける場面も撮影された富良野市街の神社です。

富良野神社を詳しく

⑩ ファーム富田

連続ドラマで富良野を訪れた母・令子が純や蛍とラベンダー畑を歩いたロケ地として知られる、中富良野町の観光農園です。

ファーム富田を詳しく

麓郷(ろくごう)の森|丸太小屋と、純が考えた風力発電

麓郷の森の丸太小屋

麓郷の森には、五郎が作った丸太小屋があります。連続ドラマの第17話から作り始め、第24話で完成した家です。材料を集め、手を動かして住む場所を作る過程を知ってから見ると、壁の丸太にも、家族の暮らしを支えようとした父の時間が重なります。

火事の場面は別に建てた小屋を燃やして撮影したと、公式のロケ地案内が説明しています。画面で起きた出来事と、撮影のために行われたことを区別して見られる場所です。

同じ施設には3番目の家もあります。純が五郎への誕生日の贈り物として風力発電の風車を作った暮らしを思い出せる建物です。父が子どものために家を作り、子どもも父の暮らしをよくしようと考える。二つの家を見比べると、家族の関係が一方向ではないことが伝わります。

所在地は北海道富良野(ふらの)市東麓郷1-1。2026年は11月29日までの営業案内で、10月以降は9時30分から16時です。冬期は閉鎖され、敷地外からの見学もできません。入場料は大人500円、小学生300円で、他の二施設との共通券も用意されており、支払いは現金のみとなっています。

所在地
北海道富良野市東麓郷1-1
作品との関係
連続ドラマ第17話から五郎が建てた丸太小屋と、純が風力発電の風車を設けた「3番目の家」が保存・公開されている施設
営業期間・料金
4月中旬〜11月下旬(10月以降は9:30〜16:00、冬期閉鎖)、大人500円・小学生300円(現金のみ)
所在地丸太小屋と、純が考えた風力発電

出典:一般社団法人ふらの観光協会 / 一般社団法人ふらの観光協会

五郎の石の家・最初の家|石を積む理由を、家族の出来事から知る

五郎の石の家と風車

五郎の石の家は、丸太を使う計画を変えて建てられた家です。「'89帰郷」では丸太小屋を考えていましたが、「'92巣立ち」で純とタマコを巡る出来事が起き、誠意を示すためのお金が必要になります。五郎は家の計画を断念し、手に入る石を積むことを選びました。

自然の材料を使った美しい家として見るだけでは、この建物の背景は十分に伝わりません。息子の責任に向き合う父の気持ちと、限られたお金の使い方が形になっています。壁を見るとき、材料の色や質感に加えて、なぜその材料になったのかを思い返したい場所です。

同じ敷地には、家族が最初に暮らした家を復元した建物もあります。初めの暮らしと、年月を経て選んだ石の家を、一度の訪問で見比べられます。連続版の暮らしと、成長した純に向き合う父の選択を、同じ敷地で思い返せる組み合わせです。

所在地は富良野(ふらの)市東麓郷(ろくごう)。2026年は11月29日まで、10月以降は9時30分から16時、期間中無休の案内です。入場料は大人500円、小学生300円。公開セットの内部も見学できますが、冬期は閉鎖されるため、季節外れに敷地へ入ることはできません。

所在地
北海道富良野市東麓郷
作品との関係
畑の石を積み上げて五郎が建てた「石の家」と、黒板一家が富良野で最初に暮らした復元住宅が並ぶ公開施設
営業期間・料金
4月中旬〜11月下旬(10月以降は9:30〜16:00、冬期閉鎖)、大人500円・小学生300円
所在地石を積む理由を、家族の出来事から知る

出典:一般社団法人ふらの観光協会 / 一般社団法人ふらの観光協会

拾って来た家―やがて町|雪子のために、捨てられたものから作る

拾って来た家の廃材を用いた外観

「2002遺言」で五郎が雪子のために作るのが、廃材を使った家です。「拾って来た家―やがて町」では、いらなくなったものを暮らしの材料へ変える発想を見られます。公式案内でも、大量に捨てる社会へ問いを向けた家として位置付けられています。

丸太や石の家と並べると、単に建物の見た目が違うだけではありません。誰のために住む場所を用意するのか、手元にあるものをどう使うのかという、五郎の考えを比べられます。新品を買って揃える暮らしとは違う、物の来歴を持った家です。

この一帯には、2004年に完成した純と結の家もあります。物語が終わったあとにも、その先の暮らしを想像する場所が作られたことを知る展示です。

所在地は富良野(ふらの)市麓郷(ろくごう)市街地。2026年11月29日までの案内は9時30分から18時、最終入場17時30分です。大人500円、小学生300円で、三施設共通券は大人1,200円、小学生600円となっています。冬期の営業有無は年度により異なるため、ふらの観光協会の最新案内が目安となります。

所在地
北海道富良野市麓郷市街地
作品との関係
完結編「2002遺言」で五郎が雪子のために廃材を再利用して建てた家や、純と結の家が並ぶ公開施設
営業時間・料金
9:30〜18:00(最終入場17:30、冬期営業は要確認)、大人500円・小学生300円(3施設共通券大人1,200円)
所在地雪子のために、捨てられたものから作る

出典:一般社団法人ふらの観光協会 / 一般社団法人ふらの観光協会

小野田そば|画面の宴会場を、今の食堂として訪ねる

赤い屋根と板張りの壁に「手打そば」の暖簾と「小野田旅館」の看板がある建物を眺める男性のイラスト

小野田そばは、ドラマで居酒屋や宴会場として使われた店です。年季の入った小道具も撮影に貸したことが、公式の麓郷(ろくごう)案内で紹介されています。家のセットとは違い、営業する店の空間や物が、ドラマの暮らしを支えた場所です。

ここでは、かしわそばやざるそばなどを注文して食事を楽しめます。今の店の客として席に着き、撮影にも使われた空間で過ごす時間です。店内の撮影は店側への確認が必要で、食事を楽しむ利用客優先の空間となっています。

どの話のどの席かを、確認できていないまま決め付ける必要はありません。公式に分かるのは、居酒屋や宴会の場に使われたという関係です。登場人物たちが集まって話す場面を思い返しながら、今も続く食堂の空気を味わえます。

所在地は富良野(ふらの)市麓郷市街3。観光協会の案内では4月から10月が11時から18時、11月から3月が11時から17時で、第2・第4火曜日が定休日です。麓郷の各公開施設に近い立地で、昼食の時間帯を中心に営業しています。

所在地
北海道富良野市麓郷市街3
作品との関係
劇中で居酒屋や宴会場として使われ、小道具も提供した麓郷市街のそば店
営業時間・定休日
4〜10月11:00〜18:00/11〜3月11:00〜17:00、第2・第4火曜定休
所在地画面の宴会場を、今の食堂として訪ねる

出典:一般社団法人ふらの観光協会 / 一般社団法人ふらの観光協会

くまげら|清吉との約束、蛍の結婚式の相談を思い出す

ツタに覆われた石積みの壁に「くまげら」の看板が掛かる富良野の店の入口へ入る女性のイラスト

富良野(ふらの)市街のくまげらは、連続ドラマ第15話で、清吉が五郎と飲む約束をする店です。「'98時代」では、純たちが蛍の結婚式の打ち合わせをする場所にもなりました。長いシリーズの中で、違う時期の家族の出来事が重なる店です。

初期の五郎と清吉の関係を知ってから、成長した子どもたちの結婚の話を重ねると、同じ店が時間の変化を伝えます。

観光協会の紹介によると、開店は最初のロケが進んでいたころです。昔の紹介文にある周年数を、そのまま現在の年数として読まないようにしたいところです。長く作品と結び付いてきた飲食店として、料理を注文し、今の営業を楽しみます。

所在地は富良野市日の出町3-22。現行の観光案内では11時30分から21時30分、ラストオーダー21時で、水曜日が定休日です。昼食から夕食まで利用できる営業時間が設けられており、飲食利用を前提とした店舗です。

所在地
北海道富良野市日の出町3-22
作品との関係
連続ドラマ第15話で清吉が五郎と酒を酌み交わす約束をし、「'98時代」で蛍の結婚式の打ち合わせが行われた郷土料理店
営業時間・定休日
11:30〜21:30(L.O.21:00)、水曜定休、JR富良野駅から徒歩約5分
所在地清吉との約束、蛍の結婚式の相談を思い出す

出典:一般社団法人ふらの観光協会 / 一般社団法人ふらの観光協会

純の番屋|羅臼(らうす)編の記憶を、再現された食堂で味わう

現在の飲食店として再現された純の番屋の外観

羅臼の「純の番屋」は、「2002遺言」に登場する番屋を再現した食堂です。撮影に使われた建物そのものではありません。ドラマの羅臼編を思い出せるように作られた場所として、海の町の食事を楽しみます。

「2002遺言」の純は、羅臼で廃棄物処理の仕事をしています。そこで出会い、将来を考える相手が結です。しかし結には弘という夫がいます。新しい土地へ行けば、これまでの問題がすべて片付くわけではない。番屋の風景には、純が自分の暮らしを立て直そうとする時期の記憶が重なります。

食堂では「北の国から定食」やトキサケ、キンキの煮付けなどが提供されており、水揚げや季節に応じた羅臼の魚介料理を味わえます。富良野(ふらの)の家や畑とは違う海辺の町へ、物語の舞台が広がったことを感じる入口です。

所在地は北海道目梨郡羅臼町礼文町2-8。観光協会の2026年7月更新の案内は、4月末から10月末の9時から16時、不定休です。11月から4月は休業なので、秋の終わりに向かう場合は特に営業確認が必要です。

所在地
北海道目梨郡羅臼町礼文町2-8
作品との関係
「2002遺言」の羅臼編に登場した番屋をモチーフに再現された海辺の食堂
営業期間・時間
4月末〜10月末の9:00〜16:00(不定休、11月〜4月は冬期休業)
所在地羅臼編の記憶を、再現された食堂で味わう

出典:知床羅臼町観光協会 / フジテレビ

鳥沼公園|純とシュウのボートから、水辺の散策へ

秋の鳥沼公園の池と桟橋

「'98時代」で、純とシュウがボートに乗ってデートしたのが鳥沼公園です。シュウを演じるのは宮沢りえ。家族の家や仕事の場所とは違い、恋人と過ごす時間を思い返せる水辺です。

湧水の透明な沼と、水面に映る木々が現在の散策の主役です。映画やドラマの景色は、人物の動きだけでなく、その周囲の静けさも記憶に残ります。二人の場面を見返してから歩くと、ボートが進む水面と、岸から眺める景色の違いを楽しめます。

ボートの営業予定は例年6月中旬から10月上旬まで(2026年は10月9日まで)となっており、期間外に訪れる場合は水辺の散策が中心です。

所在地は富良野(ふらの)市鳥沼。公園では水辺の自然と、ほかの来園者の散策を大切にします。写真のために岸の立入禁止部分へ出たり、私有の農地を近道にしたりせず、公開された園路から景色を楽しむ訪問です。

所在地
北海道富良野市鳥沼
作品との関係
「'98時代」で純とシュウがボートに乗って過ごした湧水の公園
利用条件
園路散策自由(ボート営業は例年6月中旬〜10月上旬のみ)
所在地純とシュウのボートから、水辺の散策へ

出典:一般社団法人ふらの観光協会 / 一般社団法人ふらの観光協会

JR富良野(ふらの)駅|出会いと別れが繰り返された駅

JR富良野駅の公開駅前からの外観

富良野駅には、正吉との別れ、蛍が勇次に会うための乗り換え、五郎が汽車を追う場面などが重なっています。公式のロケ地マップが紹介する、出会いと別れの場所です。

家のセットが暮らしの積み重ねを見せる一方、駅は移動を決めた瞬間を思い出させます。誰かを送り、誰かに会いに行き、時には追いかける。登場人物の気持ちと列車の動きが結び付いた場所として見ると、駅前で待つ時間にもドラマの記憶が浮かびます。

現在も使われている現役の駅のため、駅舎や駅前の自由通路が見学の中心となり、ホームへ入るには乗車券や入場券が必要です。昔の映像に映る線路や列車の経路と、現在の運行体系は異なっています。

所在地の目安は富良野市日の出町1付近。根室本線の富良野から東の区間は廃止されているため、移動はJRの現在の案内で調べます。ドラマを思い出すことと、今の列車を利用することを分けて確認すれば、現役の駅を無理なく訪ねられます。

所在地
北海道富良野市日の出町1付近
作品との関係
正吉の見送りや蛍の乗り換え、五郎が汽車を追いかける場面など数々の出会いと別れが撮影された駅
見学条件
駅舎・駅前広場は自由見学可(ホーム入場は乗車券または入場券が必要)
所在地出会いと別れが繰り返された駅

出典:北海道旅客鉄道 / 一般社団法人ふらの観光協会

富良野(ふらの)神社|正吉と蛍の神前式、純と結の出会う場面

富良野神社の社殿と石段

「'98時代」で、正吉と蛍が神前結婚式を挙げる場所が富良野神社です。「2002遺言」には、訪れた結に純が声をかける場面もあります。同じ境内に、家族の節目と、新しい関係が動き出す記憶が重なる場所です。

くまげらでの結婚式の打ち合わせと、神社での式を合わせて思い返すと、人が相談し、準備し、一つの出来事を迎える流れが分かります。印象的な式の場面だけを切り取るより、その前に誰が何を考えたかまで見返したくなる訪問先です。

現在の神社は参拝や祭事が行われる場所です。境内から社殿を見て、通常の参拝をする訪問が基本となります。

所在地は富良野市若松町17-6。神社の公式案内では、現在の祭事や七五三などの受付が行われています。作品が使った場所であると同時に、地域の人々が日々の参拝や人生の節目を迎える神社です。

所在地
北海道富良野市若松町17-6
作品との関係
「'98時代」で正吉と蛍が神前結婚式を挙げ、「2002遺言」で純が結に声をかける場面も撮影された神社
参拝条件
境内参拝自由(祭事・祈祷時は現地の案内に準拠)
所在地正吉と蛍の神前式、純と結の出会う場面

出典:富良野神社 / 一般社団法人ふらの観光協会

ファーム富田|令子と子どもたちが歩いた花畑

夏のファーム富田のラベンダー畑。花の見頃は季節で異なります

令子が富良野(ふらの)を訪れ、子どもたちとラベンダー畑を散策した場所として、公式マップにファーム富田が記されています。令子を演じるのはいしだあゆみ。父と子どもたちの家を見る旅に、母と過ごした時間を加えられる場所です。

家族の離れて暮らす事情を知ってから花畑の場面を見ると、美しい色だけでは終わらない印象が残ります。一緒に歩く時間がどれだけ大切か、子どもたちが誰を思っているか。広い景色の中にある人物の気持ちを思い返せます。

秋に訪れる場合は、その日の花や温室など、公開されている範囲を楽しみます。ドラマの場面と同じ色を探すことにこだわり過ぎず、今の季節の畑を見るのも、時間を隔てて訪ねる面白さです。

所在地は北海道空知郡中富良野町基線北15号。10月の営業時間は9時30分から16時30分が目安で、季節によって各ショップや施設の開放時間が変わります。営業時間外は閉園となるため、公開時間帯に合わせて花畑や温室を散策できます。

所在地
北海道空知郡中富良野町基線北15号
作品との関係
連続ドラマで富良野を訪れた母・令子が純や蛍とラベンダー畑を歩いた観光農園
営業時間・料金
季節により変動(10月目安は9:30〜16:30)、入園無料
所在地令子と子どもたちが歩いた花畑

出典:ファーム富田 / 一般社団法人ふらの観光協会

「北の国から」をもっと知る|家を作る父と、外へ向かう子どもたち

家や店を見て回ると、五郎が暮らしを作ろうとする力と、子どもたちが外の世界へ向かう気持ちが見えてきます。帰郷は、すべてを解決する終着点ではありません。富良野(ふらの)に戻ってからも、恋愛、仕事、お金、病気という具体的な出来事が家族を揺らします。

五郎、純、蛍を演じた三人

黒板五郎を演じるのは田中邦衛、純は吉岡秀隆、蛍は中嶋朋子です。1981年に始まった連続ドラマ全24話から、「'83冬」「'84夏」「'87初恋」「'89帰郷」「'92巣立ち」「'95秘密」「'98時代」、そして2002年の完結編「2002遺言」まで8作のスペシャルドラマが重ねられ、小学生だった純と蛍が大人になっていく時間と父の老いが実際の年月とともに描かれました。最初の家と石の家を見比べることは、その間に家族が経験した21年間の時間を思い返すことでもあります。

連続版の第1話では、令子が家を出て半年が過ぎ、五郎と子どもたちは廃屋を修理して暮らし始めます。水も電気もない生活に戸惑うのは、息子の純です。第2話では、東京へ帰りたいと書いた手紙を託された蛍が、街へ行く途中で迷子になる出来事が起きます。

自然の中での生活を、初めから全員が喜んで受け入れているわけではありません。父の選択と子どもの願いがずれるところから、家族の物語が始まります。公開された最初の家を見るときも、五郎の工夫と、純が感じた不便さの両方を思い出せます。

令子、雪子、清吉がいる世界

いしだあゆみが演じる令子は、純と蛍の母です。その妹の宮前雪子を竹下景子が演じています。雪子自身も東京の恋人との関係に悩みを抱え、五郎たちだけで完結しない大人の世界が物語に入ってきます。

大滝秀治が演じる清吉は、純に逃げるのかと問いかけ、東京へ帰ろうとする気持ちに向き合わせる人物です。周囲の大人とのやり取りが、純の判断を変えることもあります。くまげらで清吉と五郎の関係を思い返すと、家族を囲む人たちの存在も見えてきます。

岩城滉一の北村草太、地井武男の中畑和夫も、家族の周りにいる人物です。純はやがて草太から引き継いだ牧場を潰し、羅臼(らうす)へ向かいます。子どものころ世話になった人との関係が、成長したあとの仕事や責任へ続いていくところに、長いシリーズの重みがあります。

家の材料に残る、お金と誠意の問題

丸太小屋、石の家、拾って来た家は、自然に近い暮らしを同じように示しているだけではありません。丸太小屋の火事には純と正吉の火の不始末が関わり、石の家には純の責任とお金の問題が重なっています。建物の変化を、家族の出来事から切り離せない作品です。

五郎が石を積む姿には、息子のために予定を変えた父の気持ちがあります。廃材の家には、捨てられたものをもう一度使う発想が表れます。三つの施設で比べたいのは、誰のために何を選んだかという点です。

撮影で燃やす小屋を別に作ったことや、放送後に純と結の家が完成したことは、物語を形にする仕事の側の事実です。劇中の五郎がしたことと、制作や展示のために行われたことを分けると、ドラマの感情を味わいながら、残された施設を正確に見られます。

「2002遺言」で、それぞれが抱えた将来

「2002遺言」の純は、借金を抱え、羅臼(らうす)で暮らしています。出会う相手は、内田有紀が演じる高村結です。結には、岸谷五朗が演じる弘がいます。恋愛だけでなく、仕事やお金、すでにある関係に向き合いながら、将来を考える物語です。

蛍は、3歳の息子・快とともに行方の分からない夫を待ち、看護の仕事を続けています。五郎は体の不安と検査に向き合い、遺言へと思いを進めます。子どものころの兄妹が大人になり、今度は自分たちの暮らしを支えなくてはならない状況です。

羅臼の番屋と富良野(ふらの)の家を一つの旅程で急いで回るより、それぞれの場所へ向かう前に、この作品の人物の事情を確かめると深く楽しめます。地図の距離だけでなく、純がなぜそこへ移ったのかという物語の距離が見えてきます。

倉本聰(くらもとそう)の脚本と、映像・音楽を作った人たち

原作・脚本は倉本聰。連続版の演出には富永卓二、杉田成道、山田良明が名を連ね、撮影は竹越由幸、美術は藤森信之が担当しています。俳優の演技に加え、家や土地を画面に収める仕事が、作品の印象を支えました。

連続版のプロデュースは中村敏夫と富永卓二。「2002遺言」では山田良明と笹本泉がプロデュースを担い、デザインは根本研二、美術は梅田正則が担当しています。放送が長く続く中で、制作の担い手にも変化がありました。家を見学したあとに作品のクレジットを確かめると、画面の暮らしを作った仕事へも目を向けられます。

建物に入ったときの印象と、映像で見た部屋の印象を比べるのも面白い鑑賞です。現地では自分で見る方向を選べますが、ドラマでは撮影や演出が、誰の表情を、どの距離から見せるかを選んでいます。公開セットを訪ねる経験は、物語の中へ入る楽しみに加えて、その見せ方を考える機会にもなります。

音楽はさだまさしです。ハミングで親しまれる「北の国から〜遥かなる大地より〜」に加え、純や螢のテーマがあります。広い景色だけでなく、人物に寄り添う音楽として聴くと、同じ風景を見ながら思い出す感情も変わります。

2026年には放送45周年の音楽公演も企画され、渡辺俊幸が音楽監督、中嶋朋子が特別ゲストとして参加しました。長年愛されてきた旋律がオーケストラの響きとしても受け継がれており、ドラマ本編のパッケージや配信とあわせて、音楽の面からも作品の歩みをたどれます。

五郎の家を、作る理由で見比べる
  1. 1981–1982年

    丸太小屋(麓郷(ろくごう)の森)

    家族の住む場所を自分の手で築くため、連続ドラマ第17話から作り始めて第24話で完成させた最初の本格的な丸太の家。

  2. 1989–1992年

    五郎の石の家

    「'92巣立ち」で純の責任に誠意を示すため丸太の資金を使い、畑から出る石を積み上げて建てた家。

  3. 2002年

    拾って来た家―やがて町

    「2002遺言」で雪子の住まいとして、バスやスキー場のゴンドラなど捨てられた廃材を活かして作った家。

出典:一般社団法人ふらの観光協会 / ファーム富田 / フジテレビ / かみふらの十勝岳観光協会 / 北海道旅客鉄道 / 知床羅臼(らうす)町観光協会 / 富良野(ふらの)神社 / フジテレビe!ショップ / ポニーキャニオン

連続ドラマから、残された家へ続く節目

1981年秋の連続ドラマ開始から2002年の完結編「2002遺言」まで、黒板一家の物語は21年間にわたって放送されました。8作のスペシャルドラマの歩みと、放送後も富良野(ふらの)で守られてきた公開施設の節目を年表にまとめました。

連続ドラマから、残された家へ続く節目
  1. 1981年10月〜1982年3月連続ドラマ全24話を放送。東京を離れた父と子どもたちの暮らしが、麓郷(ろくごう)で始まります。放送
  2. 1983年3月24日「'83冬」を放送。連続版のあとも同じ家族を追う、スペシャルの歩みが始まりました。ドラマ
  3. 1984年9月27日「'84夏」を放送。成長する純と蛍を、季節や年月の変化とともに見ていくシリーズが続きます。ドラマ
  4. 1987年3月27日「'87初恋」を放送。1989年3月31日には「'89帰郷」が放送され、五郎の新しい家の計画も物語へ加わりました。ドラマ
  5. 1992年5月22・23日「'92巣立ち」を放送。純を巡る責任と金の問題が、五郎の家作りにも影響します。ドラマ
  6. 1995年6月9日「'95秘密」を放送。子どものころから見てきた人物たちの、大人になった関係が描かれます。ドラマ
  7. 1998年7月10・11日「'98時代」を放送。正吉と蛍の神前式、純とシュウの鳥沼公園でのデートなどが、富良野の景色に重なりました。ドラマ
  8. 2002年9月6・7日「2002遺言」を放送。羅臼(らうす)での純、母になった蛍、将来を考える五郎の時間が描かれます。完結
  9. 2004年放送後に純と結の家が完成。ドラマの先の暮らしを想像する建物が、公開施設に加わりました。建築
  10. 2009年1月21日「2002遺言」のBlu-rayが発売。家庭で前後編を見返すための商品が登場します。映像
  11. 2025年フジテレビが連続版全24話の地上波再放送企画を告知。2026年には45周年の音楽公演も案内され、映像や音楽から作品へ戻る機会が設けられました。企画
  12. 2026年9月30日ふらの観光協会は倉本聰(くらもとそう)の訃報に触れ、富良野ドラマ館の献花台を案内しました。脚本家が残した物語を、土地や展示とともに振り返る知らせです。追悼

出典:一般社団法人ふらの観光協会 / ファーム富田 / フジテレビ / かみふらの十勝岳観光協会 / 北海道旅客鉄道 / 知床羅臼町観光協会 / 富良野神社 / フジテレビe!ショップ / ポニーキャニオン

旅の前後に見る|最初の二話と、「2002遺言」を選ぶ

黒板一家が富良野(ふらの)の麓郷(ろくごう)へ移り住む連続ドラマ第1話・第2話と、羅臼(らうす)や「拾って来た家」が登場する完結編「2002遺言」の映像ソフトおよび公式映像が以下のラインナップです。

連続ドラマ第1巻と完結編「2002遺言」Blu-ray

初めて作品に触れるなら、連続版の第1話・第2話から見ると、五郎が子どもを連れてきた事情と、純が東京へ帰りたい気持ちを知れます。公式の「北の国から Vol.1」DVDは、この二話を収録した1枚・約90分の商品です。全24話をまとめたボックスセットとは区別して選びます。

羅臼(らうす)や石の家、拾って来た家に関心がある人は、長いシリーズの最後の「2002遺言」へつながる人物関係も確かめたいところです。

「北の国から2002遺言」のBlu-rayは、品番PCXC-50008、2009年1月21日発売です。ディスク2枚組で本編約280分、日本語字幕を収録しています。麓郷(ろくごう)の「麓郷の森」「五郎の石の家・最初の家」「拾って来た家―やがて町」を巡る前後に見比べると、最初の廃屋から廃材の家に至る五郎の家作りの歩みがいっそう深く伝わってきます。

テーマ曲の誕生秘話と本編の配信視聴

フジテレビの公式ページには、動画配信サービスFODの作品視聴へ進む案内もあります。無料の予告映像とは視聴条件が異なるため、現在の配信内容や契約条件を確認して利用します。連続ドラマからスペシャル版まで、訪ねたいスポットが登場する回を選んで見返すのにも便利です。

また、音楽を担当したさだまさしの公式YouTubeチャンネルでは、ステージ上で「北の国から」のテーマ曲誕生にまつわる倉本聰(くらもとそう)とのやり取りを語るコンサートMC映像が公開されています。旅から帰ったあとに映像や音楽へ戻ると、鳥沼で恋人と過ごす時間、神社で迎える節目、食堂で相談する時間など、現地で見た建物や風景が人物の行動をより身近に感じさせてくれます。

出典:一般社団法人ふらの観光協会 / ファーム富田 / フジテレビ / かみふらの十勝岳観光協会 / 北海道旅客鉄道 / 知床羅臼(らうす)町観光協会 / 富良野(ふらの)神社 / フジテレビe!ショップ / ポニーキャニオン

ビジネスの視点から|建物の形と、その理由を一緒に残す

五郎の家は、材料の違いと家族の出来事を対応させることで複数の施設を訪ねる意味が生まれます。丸太・石・廃材という見た目の違いに、責任や誠意、物を使い直す考えを添えれば見学は写真撮影だけで終わりません。来訪者がどの時代の作品を見返したいかまで選べる案内です。

実際の撮影建物や別に作った撮影用の小屋、放送後の建築、番屋の再現食堂はそれぞれ成り立ちが異なります。その違いと冬期閉鎖や飲食店の利用条件を丁寧に伝える案内が、作品の記憶と現在の地域の暮らしを両立させる要です。長く愛される巡礼先を保つには、物語の背景を伝える展示の工夫と、季節ごとの現地運営を支える仕組みの両方が欠かせません。

出典:一般社団法人ふらの観光協会 / ファーム富田 / フジテレビ / かみふらの十勝岳観光協会 / 北海道旅客鉄道 / 知床羅臼(らうす)町観光協会 / 富良野(ふらの)神社 / フジテレビe!ショップ / ポニーキャニオン

出典

会期・営業時間・チケットは執筆時点の情報です。お出かけ前に各公式サイトで最新の情報を確認してください。

よくある質問

丸太小屋はドラマの火事で燃えた建物ですか

火事の場面は別に建てた撮影用の小屋を燃やして収録されたと公式案内で説明されています。現在公開されている丸太小屋は、当時のまま残された建物です。

羅臼の「純の番屋」は実際の撮影建物ですか

「2002遺言」に登場した番屋をモチーフに再現された食堂です。撮影当時のセットとは別に建てられた施設で、羅臼の魚介料理を味わえる飲食店として営業しています。

冬も麓郷のすべての家を見学できますか

「麓郷の森」と「五郎の石の家・最初の家」は11月下旬から4月中旬ごろまで冬期閉鎖となります。「拾って来た家―やがて町」の冬期の営業有無は年度により異なるため、ふらの観光協会の最新案内で告知されます。

鳥沼公園でボートに乗ることはできますか

ボート営業は例年6月中旬から10月上旬ごろまでの季節限定です。営業期間外や秋以降の訪問では、湧水の池を囲む園路の散策を楽しめます。

ファーム富田のラベンダー畑はどの季節が見頃ですか

ラベンダーの見頃は例年7月を中心とした夏期です。秋や春に訪れる場合は、季節の花畑や温室、ショップなど公開されているエリアを見学できます。

麓郷の3つの家(「麓郷の森」「石の家」「拾って来た家」)を回るにはどれくらい時間がかかりますか

3施設は麓郷エリア内に点在しており、車で移動しながら見学すると全体で2時間から3時間ほどが目安です。3施設をお得に回れる共通入場券も販売されています。

連続ドラマ第1話で黒板一家が降り立った「布部駅」は見学できますか

JR根室本線の富良野〜新得間は2024年4月に廃止されており、旧布部駅も現役の鉄道駅としては営業していません。現在は駅前の公道から公開範囲の外観のみ眺められます。